『ニュースと円相場から学ぶ使える経済学入門』吉本佳生 日本評論社

とっても優れた入門書。為替相場は、一つの経済的ニュースに対して少なくとも「モノ、カネ、投機」の三つのルートを通じて影響を受ける。それゆえ、単純な因果性を想定していたのでは、為替相場の変動は理解できない。時には、それらの要因がバッティングして、逆に作用する場合もあるから。つまり、個々の経済的なロジックをきっちりおさえた上で、どの要因を最も高く評価するのかで、相場が実際に動くと考えるのが良いとのこと。
 いずれまた、読み返したほうがいいかもしれない本。基礎の基礎だけど、こんなにすっきりとまとめてくれている、サービスの良い本はなかなかないだろうな。