2004-05-20から1日間の記事一覧

市野川容孝『身体/生命』

こちらは、フーコーの「生−権力」を、西洋近代医学の系譜を辿りながら解説したもの。ただし、ビシャやピネルなどの著作に直接当たることで、フーコー自身をも批判し、そのプロジェクトを先に推し進めようという意図もこの本には込められている。王の身体の変…

新宮一成『ラカンの精神分析』

入門書としては、なかなか良い本。ラカンの理論が、自己言及のパラドックスに依拠して構築されていることがよくわかった。それゆえに、強固な論理的一貫性を持つ。つまり、手強い。だけど、何でもかんでも対象aや黄金比でもって説明できてしまうのが、ちょっ…