2004-09-08から1日間の記事一覧

『「分裂病」の消滅−精神病理学を超えて』内海健

分裂病は、波打ち際の砂のように、まもなく消滅するだろう。なぜなら、分裂病はまぎれもなく近代に生まれ近代に死すべく運命づけられた、本質的に近代的な病であるのだから。それが本書の予言であり、また主要なテーマ。精神分裂病という名称が初めて使用さ…

『ヘーゲルの精神現象学』金子武蔵 ちくま学芸文庫

タイトル通りの本だが、とても丁寧かつ詳細な解説書。ヘーゲルの入門書としては、とても良書なのではないかと思う。 「実体とは主体である」という主題、カントの二律背反からヘーゲルの弁証法へ移り行き、個別−特殊−普遍の運動、主人と奴隷の承認を巡る相克…