2004-01-01から1年間の記事一覧

『自由主義の再検討』藤原保信

自由主義を中心とした社会思想史の入門書。とても良くできている。

『仕事のなかの曖昧な不安』玄田有史

それにしても、経済や社会についての議論が、どうしてこれほど「わかりやすさ」を求めるものばかりになってしまったのだろうか。著者は、このような問いを掲げることから、出発している。「はっきり」とした「不安」は、対処しやすい。例えば、不良債権処理…

『転換期の日本経済』吉川洋

半世紀を超える戦後日本経済の歴史の中での最大の「転換点」は、1970年前後に生じた高度成長の終焉である。そして、90年代の10年にも及ぶ長期不況は、この転換点以後にいかにしてわれわれの生活を豊かにしたらよいのかという問いを見誤った/避けてきたことに…

『図解 株式を読む事典』和光経済研究所

『証券投資の基礎』野村証券投資情報部

タイトル通りの本。

『景気と国際金融』小野善康

フローとストック。供給側と需要側。好況と不況。これら三対の要素を区別を念頭におきつつ、国際金融を解説した書。これらの要素は、時として為替を逆方向に動かす要因となる。つまり、これらの区別を混同することで、まったく正反対の結果が生じることにな…

『景気と経済政策』小野善康

供給側の経済学と需要側の経済学。この二つを峻別すること。そして、好況期には前者を、不況期には後者の見方をとるべき。よって、実施すべき経済政策も景気によって変化する。(あと、分配よりも合計所得の増加を優先させる考え方であることにも注意が必要…

『科学的方法とは何か』浅田彰、黒田末寿、佐和隆光、長野敬、山口昌哉 著

『資本主義の文化的矛盾』ダニエル・ベル

おそろしく博識で、しかもおそろしく凡庸な本。ただし、著者の分析も主張も論旨も間違ってはいない。むしろ、「何も間違いがない」ことが、問題なのだ。概ね「正しい」ことしか書かれていないので、退屈かつ平凡に見える。 目がさめるような認識、変態的なま…

『国際経済学入門』伊藤元重

平易でしかもバランスのとれた教科書。

『ニュースと円相場から学ぶ使える経済学入門』吉本佳生 日本評論社

とっても優れた入門書。為替相場は、一つの経済的ニュースに対して少なくとも「モノ、カネ、投機」の三つのルートを通じて影響を受ける。それゆえ、単純な因果性を想定していたのでは、為替相場の変動は理解できない。時には、それらの要因がバッティングし…

『図解 金融を読む事典』日本総合研究所

『入門 マクロ経済学』中谷巌 第4版

なんとわかりやすい教科書であることか。しかし、その度が過ぎてはいまいか。「わかりやすい」ということは、何かを隠しているということ。また、現実の中の大事な部分を見落としているということ。しかも、故意に見落としているのではないか。 そう思わせる…

『国際金融入門』須田美矢子

『入門の経済 金利のしくみ』

『入門の経済 外国為替のしくみ』小口幸伸

荒川章義『思想史のなかの近代経済学』

経済学自身の発見シュンペーター 「あらゆる科学における最初の発見は、その科学自身を発見することにほかならない。解決すべき問題を与える一連の諸現象が存在するという意識こそが、あらゆる分析的努力の前提条件を形成する。この意識は、多くの社会科学の…

『会計学を面白く学ぶ』黒川保美編著

財務諸表分析(収益性分析、安全性分析、成長性分析)、法定監査、税務会計、管理会計、原価システム(標準原価計算、直接原価計算)、CVP分析(損益分岐点、資本図表と資本回収点)予算管理、事業部実績の評価(利益責任単位と投資責任単位、本社費・共通費…

ポール・クルーグマン『良い経済学 悪い経済学』日本経済新聞社

競争力という危険な幻想・企業の当期損益と国家の貿易収支は違う。→なぜなら、貿易収支は赤字だからといって、必ずしも悪いわけではないから。・世界貿易はたしかに、以前よりはるかに規模が大きくなったが、各国の生活水準を決める要因としては、国内要因が…

『現代日本経済』橋本寿朗著、

『アジアに学ぶ 国際経済学』

Hotwired 野口旭の「ケイザイを斬る!」

http://hotwired.goo.ne.jp/altbiz/noguchi/030715/textonly.html 安達誠司『よみがえる70年前の経済論戦』 http://www.csfb.co.jp/client_entrance/research/economic/eco030207.pdfここで批判されている、根本主義=清算主義、我慢主義=無作為主義という…

『図解 ひとめでわかる会計ビッグバン』沢 昭人, 浜本 明著

持株会社、連結財務諸表、連結納税、キャッシュフロー計算書、税効果会計、退職給付会計、時価・減損会計、

村上龍編著 『JMM 自立と対立』

構造改革と不良債権、競争原理と個人の自立、

ポール・クルーグマン『資本主義の幻想』

目次・アメリカ経済に奇跡は起こらない 需給のバランスと中央銀行のよるインフレのコントロール→求人率と失業率は、密接に関係しているオークンの法則(成長率と失業率)=2.4%が成長の限界という経験則、潜在成長率=労働力と生産性の成長率・資本主義は、…

『論争・デフレを超える』ブルームバーグ・ニュース/日高正裕編著

経済と金融と政治の相互関係と複雑さ。特に、金融、財政、為替、国際関係が複雑に絡み合う様がよくわかる。論者の力点の置き方によって、様々な現状分析や提案が成立することが、おもしろい。バブル期に過剰な設備投資を行ったことが、過剰な供給能力をこの…

『アジアに学ぶ国際経済学』より要点

・構造調整と比較優位構造変化 ・「後発性の利益(latecomer's advantage)」→圧縮過程・社会的能力・導入技術・経済発展=構造変化・構造転換を伴う経済成長 経済成長=量的拡大による経済成長 ・「経常収支(経常赤字)の持続可能性」→現在の米国財政 ・経済…

経済関係の読書

『日経金融・為替記事の読み方』日本経済新聞社 『日経を読むための会計学の基礎知識』日本経済新聞社

宮崎哲弥、金子勝、木村剛『日本経済に「出口」あり』

・明らかにバブルが起きる必要条件としての量的金融緩和策はなされている。だが、それが本物になるには、神話が必要なんだ。・日本というのは、粉飾国家なんです。企業も粉飾しているし、国だって粉飾している。地方にしても「粉飾病」は変わらない。→ファク…

金融の未来学 翁百合 ちくま新書

経済・金融の勉強。基礎を繰り返すこと。